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3月2〜4日、神奈川県逗子市の国際交流センターにおいて、素晴らしい講師陣を招き第48回経営管理者講習会を開催し、充実した成果を上げることができました。その受講内容と感想についてご報告いたします。

チーム・ワークと顧客第一主義 リゾートレストランCasitaオーナー 高橋 滋 氏

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 「全ての職種はサービス業である」という考えによって自分の物差しを広げなければ本当のサービスは見えてこない、他業種のサービスを吸収していく発想方法、カシータのサービスの根本となるお客様情報のスタッフ全員での共有化など、カシータの世界にどんどん引き込まれて行きました。
 以下、特に印象に残ったエッセンスを列記します。(1)100万円出さねば味わえないサービスが確かにある。しかしそのサービスも、ちょっとした行動で表現できる。(2)お金を払う人の気持ちを忘れがちになる。(3)同業種をまねるのがパクリ。他業種のサービスを自分の仕事に落とし込む事がリンク。他業種からリンクすることで飛躍がある。(4)感動的なサービスをするお好み焼き屋と、最高級のホテルとの違いは何か?スタッフ全員に気配りがあればホテル、1人しかいなければ、なじみの居酒屋でしかない。(5)誕生日割引もレジが知らせるサービスでは感動しない。自分を知らないはずのスタッフから渡されるメッセージ・カード1枚に人は感動する。感動は人によってしか作られない。
 サービスに限りはないということを実感した講演でした。〈岡部信太郎〉


ドラッカーマネジメント講座 (株)ポートエム 代表取締役 国永 秀男 氏

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 確かな経営基盤を築くためには、明確な経営理念や使命が基本であり、社員一人一人のモチベーションを高めて能力を十分に発揮できる環境を作ることの重要性に、最近ようやく私自身の意識が向いてきたところでした。
 理に適った正しい方向に進んでいくために、理論に基づいたマネジメントの基本を体系的に学び実践して身に付けることが必要だと感じました。
 自分にとって特にインパクトがあったのは次の2つでした。(1)「強みを最大限に生かして成果を上げる」概して上手くいかない理由を検討しがちだが、逆になぜ上手くいったかを考える。これを繰り返すことによって、徐々に自社の強み、卓越性が明確になって行く。人の面でも同様に個人の強みを生かす。(2)「人を育てる最高の道具は仕事である」。従業員に能力以上の新たな仕事に挑戦する機会を与え、責任を持たせて権限委譲を進めるのが一番の教育。社員をもっと信頼して任せる。
 社員がワクワクして仕事に取り組める会社、顧客に必要とされる価値のある会社を目指して、今後も機会がありましたらドラッカーマネジメントを勉強したいと思います。 (西 一彦)

事業継承(明日、社長を命ずる) 栄(株)代表取締役 野田 榮一 氏

 事業継承を語る前に、継承者にとっては、「何のために経営するのか?」「何のために儲けるのか?」という根本的な命題に対して、明確な答えを打ち出すことが必要です。経営とは「営み」であり、継続することがその本質といえます。成長しながら継続するためには、スムーズな事業継承が必要です。中小企業経営者は会社の数字に弱い人が多いことも事実ですが、目をそむけるのではなく、現実を直視し、そこに潜む問題点を洗い出さなくてはなりません。公平な評価を「一人当たり」「一時間当たり」で行い、役員と社員の給与の配分の適正なバランスを保たねばなりません。経営者は、明確な使命と数字を的確に判断する技術の両輪を身につけてなくてはなりません。
 野田先生は、倒産に向かって限界状況にある会社に取り組む企業再生コンサルタントです。成功した経営を学ぶことも大事なことですが、清算や自主廃業をしてしまったような会社の事例を学び、「なぜ、その様になってしまったのか?」を学ぶことも必要なのです。そこには、必ず原因があるはずです。 
 自ら三代続く倒産のDNAが流れているとおっしゃる野田先生の倒産を憎む気持ちがよく伝わってきました。(安久哲夫) 

7つの習慣とリーダーシップ フランクリン・コヴィー・ジャパン(株) 末光 三樹男 氏

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 「7つの習慣」を知ったのは、ドラッカー講座の国永先生に「使命は何か?」と問われ、自問自答している頃、『人生は手帳で変わる』という本と、プランナーというその手帳を本屋で手にした時です。
 「問題が外にあると考える場合、その考え自体が問題である。」これはコヴィー博士の言葉です。これだけでは何の事であるか分からないのですが、ビデオや事例によって「7つの習慣」の概要を末光講師にお話頂きました。
 「自分の将来を自分の手で作るには、自分のパラダイムを変える意志を持ち、実行しなければならない」「私たちは物事をあるがままに見ているのではない。私たちのあるがままに見ているのである」「自分がいま何を出来るかを考え、実行出来る人がリーダーだ」「組織はリーダーの力量以上には強くならない」「知的創造は物的創造に先立つ」「リーダーとは正しい事をする事。マネジメントは効率よく正しく実行する事」「あなたにとって重要事項は何ですか?」
 今回は本当に短い時間でしたので「7つの習慣」の概要は分かったものの「もっと知りたい」「勉強したい」という声が多くあがりました。今後もし機会がありましたら、ワークショップなどでぜひ再び取り上げたいと思っております。(山辺直樹)

経営者としての工場管理 東洋ランドリー(株)相談役 比嘉 鶴夫 氏

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 比嘉先生は日本のクリーニング産業の近代化と発展の元と云われる「QMランドリー」の出身で、毛利可淳先生の毛利理論の実践者としても知られ、「白衣プレス4点セット」の開発者でもあります。
 先生は、現在の家庭洗濯やカジュアルの傾向に対し今のままの工場管理で本当に良いのであろうか?と、まず警鐘を鳴らされ、ドライクリーニングの溶剤管理の重要さと価値を「パウダー」を使ったスピンディスク付き蒸留機の溶剤管理理論で自社の経験を踏まえてお話いただきました。KB値13のシリコーンでも再洗率1.5%と言う驚異的な洗いが可能な事例を紹介いただき、工場管理のポイントは「誰もが安定して出来るシステムが重要である」と締めくくられました。

 工場見学は参加者を4班に分け、入荷チェックから出荷まで、更にはボイラーの管理や機械の改良、資材の供給のシステム等々、スタッフの方に詳細に説明いただき、我々からすると高度な管理を、あたりまえに実践されている凄さを目の当たりにさせていただきました。ちょうど工場前店舗がリニューアルされたばかりでもあり、店舗を見学させていただいた後、2階のホールにて野中社長による挨拶と会社の沿革をお伺いしました。野中社長の会社に対する経営の情熱と比嘉相談役のマネジメントが、絶妙のバランスで現在の成果となり、それが次世代に脈々と引き継がれている理想のクリーニング企業であるとの印象を持って見学を終了しました。(岡崎義胤)

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